「二つの阿波踊り」光富宏治(ISIS編集学校・第6期[守]ちょっとバロッコ教室)

no6.jpgしっかし阿波踊りというのはすごいもんですね。

あんなに町中で「踊りまくってる」とは思いませんでした! 踊り子の人たちはどうやら踊りたくて踊りたくて仕方がないらしくそのエネルギーが桟敷にいるぼくのところまでびしびし飛んできました。写真をとったり手を振ったりすると大喜びで答えてくれます。

こんなふうに、「喜び爆発っ!」と踊りまくるのを見ているとだんだん体がうずうずしてきてきます。よっしゃ!と思わずぼくも乱入し・・・・・たりはさすがにしませんでしたがどんな祭りでもやっぱりあれはやってる人らが一番楽しいですもんね。

「いやぁ~祭り楽しいなぁ」
からそのうち
「あー。祭り、ええなぁ・・」

と心のどこかでうらやましさが湧きあがってきました。
そんな顔をしていたのか、最後にその辺の道端で踊っていた連(グループのこと)に誘われてえいやっとぼくも踊ってみちゃいました。

やっぱり・・・・楽しい!

どんな風に踊ったらいいのかわからないので(とても一朝一夕では覚えられそうにない複雑な動きしてました)適当に輪に加わっただけでしたがなんだか観ていたときとは別世界に踏み入れたような・・・なんともいい気分でした。

ぼくがいったのは徳島駅周辺でやっている大きなものと貞光町といういなかのほうの二つの阿波踊りでしたがやはり比べてみると徳島駅でのほうは規模が大きいだけに多少観光客の空気が混じりますね。
はたから見ていると純度が薄れるような気が少ししました。
とはいっても踊ってしまえばもう関係ありませんが。

逆に貞光町のほうでは純粋に地元の祭り、という感じで「踊る阿呆」と「みる阿呆」の距離もぐっと近いので楽しめました。しかも、なぜかぼくもさらしにはっぴをきてケヤリ(江戸時代の火消しが持ってそうな、棹の先にボンボンのようなものがついてました、「毛槍」でしょうか)というのをもって連に参加していました。これはたまたま運がよかっただけですがお陰で鳴り物も試しに触らせてもらえてラッキーでした。

印象的だったのは、阿波踊りはとっても品のある踊りだなぁということです。
「上品」というよりどこか「気品がある」という感じでしょうか。 踊っている人は心の底から喜びが溢れてはいるのですがどっかーん! いやっほーぃ!という「悦」に入るのではなくそれはあくまで観ている人を意識した上でのもののように感じました。きっとそれぞれが舞台でスポットライトを浴びているような気分なのかなと思ったりもしました。だからなのか、柵のような仕切りもなく、人の割には警備員もあまり気になりませんでした。

いいお祭りでありました。