2005年8月

2005活動報告展・展示内容を公開!

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ディレクションは新居さん、展示のデザインは藤本さんが担当されました。

このプロジェクトのリーダーである新居さんがどのようなコンセプトで「のんき連」さんにプレゼンテーションをしたか、そしてデザイナーそれぞれがデザインに込めたものはどういうものだったのか。展示の中でそれぞれの"思い"が明らかになっていきます。

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「まだ、かけだしの踊り子の思い」若田誠司(建設コンサルタント)

徳島のお盆の夕暮れ、ゆかた姿の踊り子が車に乗ったり、歩いたり、あるいは自転車で、颯爽(さっそう)と街(徳島市中心部)の方に向かっています。

わたしはその姿をみて「かっこええなー」とあこがれていました。

踊りを観終わった10時過ぎゆかたも乱れて、疲れ果てた姿の踊り子が、帰って行きます。

わたしはその姿を見て「かっこええなー」とあこがれていました。

みなさん、そんなことはないですか?

平凡な日常生活の中で、何かをしたい、何かで注目を浴びたい、忙しい仕事の中でいつも考えていました。あるとき、ここは徳島やな、あれ、阿波踊りがある、夏が来たらあこがれていたゆかた姿がある。どうせ踊るなら"かっこよく"踊りたいとそう思い、何年か前の夏、有名連に入り演舞場デビューしました。感動しました。ゆかた姿で颯爽(さっそう)と街を歩きました、そうです、ずっとあこがれていた姿です。
 
でも、それからなんです、ずっと悩んでいます。

なかなか上手くならないのです、先輩方と何かが違います、いちに、いちにの二拍子のなかでその二拍子を崩しながら連独自の踊りを継承しつつ、自分独自の踊りを完成させなければならないのです。ほんとに阿波踊りは、奥が深いのです。

最近の阿波踊りは観光目的で商業的になったとか、このままではダメだ、昔とちがう、もう少し身近なものにならなければいけない、とか、色んなことが言われていますが、それは、阿波踊りというブランドを利用して活動しようとする人が言っていることであって、地元の人や観光客は何も思っていないのではないのでしょうか。

ましてや有名連の踊り子は純粋です、踊りがうまくなりたい、連の中でトップになりたい、阿波踊りのスターになりたい、そういう思いで一年中練習しています。

みんな忙しい仕事を持ちながらがんばっています。理解のない職場では「この忙しいのに阿波踊りっつか、アホちゃうか」とか言われながらがんばっている人もいるでしょう。

私は連に入って思いました。先輩方を見てこの人たちが徳島の阿波踊り(伝統文化)を支えているんだなと、ひたすら純粋に、踊ることに喜びを感じ、連の伝統をまもることを考え、観ている人に感動を与えたい、観ている人が、子供、若者、老人、地元の人、観光客、著名人、日本人、外国人、そんなのは関係ありません。観ている人は観ている人なんです、その観ている人から「良かった、感動した、また観たい、今の連の名前は」等と言うことを聞きたい、それだけなんです。

そうなんです、勝手ながら、私も徳島を代表する伝統文化(阿波踊り)を支えている一人なんです。そのことに誇りと責任を感じながら、今後も先輩方共々「観ている人に感動を与える踊り」を追及して行きたいと思います。

以上 「かけだしの踊り子」の、とりとめのない勝手な思いでした。

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※写真はイメージです。

「踊りは? スペシャル!!」三谷郁彦(NPO法人 スペシャルオリンピックス日本・徳島 会長)

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「踊りは? スペシャル!! やっとさー、やっとさー!!」

no9_2.jpgスペシャルオリンピックス連はいつもの掛け声で、色華やかな提灯、ライトアップされた市役所前演舞場をアスリートたちが藍紺に赤のポイント、背中には世界中の仲間が手と手を結ぶ様子を記したシンボルマークが白抜きでくっきり生える最高の衣装で元気に踊りこみました。自由なままの躍動的な男踊り、照れくさそうはにかみながら踊る女踊り。それぞれが観客に「私たちを真正面から見てください!」と訴えかけるように踊りました。

スペシャルオリンピックスとは、知的発達障がいのある人たちに日常的なスポーツトレーニングと、その成果の発表の場である競技会を年間を通じて提供し、社会参加を応援する国際的なスポーツ組識です。私たちは、知的発達障がいのある人たちを「アスリート」と呼んでいます。

スペシャルオリンピックスの目指すものは、アスリートを中心にその家族とボランティアが一体となって活動を進めることにより、彼らの運動機能向上、身体的な発達促進ばかりでなく、チャレンジ精神や勇気を培い、目的達成の喜び、生きる喜びを共感、共有することを目指します。SOはひとりひとりの個人が自然に、あるがままに受け入れられ、認められるような社会になることを願っています。

知的発達障がいのある人たちに対して、まだ社会は偏見的に捉えていると感じます。彼らは「できない人」だから養護という言葉通り守らなければいけないと・・・・・・

no9_3.jpgでも、それは違うと思ったのは、生き生きと阿波踊りを楽しんでいる、上手に踊りたいと一所懸命練習している姿をみて、彼らこそこの世知辛い世の中にとって必要な人々だと。素直で純粋で愛らしい彼らは、周りの人たちに、「やさしさ」を教えてくれる天使のような存在です。

彼らは、「できない人」ではなく、「できる人」なのです。チャンスさえあれば何だってできます。社会の人たちが彼らを真正面から見つめて、社会にとって大切な一員だと気付いていただければ、彼らが世の中を変えてくれるでしょう。

「来年は、もっと上手に踊りたい」「来年は、鳴り物をしたい」など夢を膨らませ、また練習が始まります。

■スペシャルオリンピックス日本・徳島サイト
http://www.son-tokushima.or.jp/

「楽しさの相乗効果」町田 絵理子(「神戸ちるど連」 「小町」)

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小学三年生の時、父親の転勤で徳島に引越し、はじめて阿波踊りを踊った。
企業連の先頭で、子供ハッピに豆しぼりをまいて、阿波踊りというお祭りの何たるかも知らず、ただただ楽しくて、両手を上げて「右手右足、左手左足...。イチ二、イチニ...。」と歩いた。

あれから十数年。今は神戸で阿波踊り活動をしている。
阪神淡路大震災の後、父が近所の子供達を集めて阿波踊り教室を開いたことがきっかけで、英語の「children」との洒落から[神戸ちるど連]というグループが生まれた。

私はその[神戸ちるど連]で、阿波踊りを教える立場にあるのだが、私はただ「指導する人」ではなく、「伝える人」でいたいと思う。
「指導」というと、あれはああだ とか、これはこうだ とか、自分の中で確立された形があり、そして他より上の立場で物を言っている気がする。けれど、阿波踊りに関わるほとんどの人が言うように、阿波踊りとは巨大な生き物のようなもので、様々なものと関わりあいながら常に変化、成長してきたからこそ、今なお多くの人々に愛されているんだろう。阿波踊りを愛することに優劣も上下関係もないはずだ。

400年もの長い年月をかけ、阿波の人々に愛されて、阿波の国とともに育ってきた阿波踊り。私は、その大好きな徳島の阿波踊りを[神戸ちるど連]のメンバーに「伝えよう」としている。そして[神戸ちるど連]として、愛する徳島の阿波踊りを、より多くの人々に「伝える」ことが出来ればいいと思う。

[神戸ちるど連]が様々な所で阿波踊りを披露する中で、最近よく言ってもらえる言葉がある。
「阿波踊りを見たのは初めてだけど、是非徳島に行ってみたいと思った。」
最高の賛辞だと思う。
私達の阿波踊りを見て、楽しい、と思ってもらえたからこその言葉だ。
楽しんでもらえた事がうれしい。阿波踊りを楽しいと思ってもらうことが、私の何よりの喜びであり、阿波踊りをする上での自分に課した目標でもあるから。
そして、うれしいから、もっと楽しく踊れる。楽しさの相乗効果だ。
 
昨年果たした念願の[神戸ちるど連]の初の徳島踊り込み。鳴り物さんをいれても20名足らずの少人数だったけど、徳島の街は、こらえ切れないほどの楽しさのエネルギーの中に私達を受け入れてくれた。
今夏もまた、あの巨大な楽しい渦の中に飛び込もうとしている。
阿波踊りからいただいた、私の中の喜びや楽しさは、踊る私から溢れ出て、きっと周りの人たちに伝わるだろう。そしてまた少し、あの楽しい空気が重みを増す。やっぱり楽しさの相乗効果だ。

こんなにも素敵な阿波踊りが、そして阿波踊りを愛するこの思いが、どこまでもどこまでも届くように...。
そう願いながら、これからも阿波踊りを愛し続けていこうと思う。

■神戸ちるど連サイト
http://www.kcc.zaq.ne.jp/children/

演舞場とにわか連案内サイン

交通規制をされたエリア内の、有料・無料演舞場とにわか連集合場所に限定した案内サインを提案。今年始めて設置することになりました。

国道192号沿いと、新町川沿いを中心に10カ所、既存案内看板や街路灯などの柱にプレートを取り付ける簡易サインです。

昼間はともかく、夜になると少し暗いので見にくいし、混雑している中での存在感は今ひとつでした。

現状は点としてしか効果がなく、せめて設置場所をこの倍にすれば線としてつながりがでてくるのかなと思います。

仕上げや、取り付け方法も一考する必要があるのと、ガイドマップとの連携が課題です。

岐阜から来たという60~70代のご夫婦が、見物ガイドをひろげていたので、声をかけるとマップ上の郵便局のイラストを見て、このあたりにいるようだというのはわかるけど、自分がどちらを向いているのかがわからない。市役所前の切符は持っているが、開催まで、約1時間あるので新町川を見てみたいというのです。

ガイドマップと連携し、位置を示す工夫をして、そこに立てば、自分がいまどの方位なのかがわかるようにすれば、県外客にもっとやさしい阿波になるでしょう。

新町橋で自分がいる場所を携帯で説明している人がいました。 「橋があって、近くにコカコーラの看板がある」といっているのですがなかなか伝わらない。主要な拠点は「A点」とかの名称にし、マップと案内サインを統一すれば話が早いはず。

来年は、もう少し充実させて、役にたつものにしたいと思います。

Design/宮本光夫

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▲船場・新町橋南詰

 

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▲新町橋南

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▲両国ロータリー

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▲両国橋南詰・踊り広場向かい

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▲徳島中央郵便局前

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▲富田橋北詰

PRうちわ2連発です

2007年に徳島で開催される国民文化祭。
当然、阿波おどりもおおいに全国にアピールするわけですが、
今年の阿波おどり用にと、『扇ぐ阿呆の会』へデザインの依頼を受けました。
(左側の「すだちくん」がついたうちわがそうです)。

もうひとつは、『徳島新聞社』が配布するうちわ(青いうちわです)。

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Design+Illustration/宮本光夫
Copywriting/新居篤志

 

 

『扇げば、楽し、阿波おどり。』パネル展開催!

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とき : 2005年8月12日[金]~15日[月]
ところ : 両国橋おどり広場(両国橋南詰)

Design/木川隆志 Photo/幸田青滋


カメラマン・幸田さんが昨年撮影した阿波おどり風景の写真をパネルにした、阿波おどりの雰囲気をめいっぱい楽しんでいただける展示です。

この展示にかける、幸田さんの思いを語っていただきましたので、以下に掲載いたします。

* * *

昨年、8月11日の鳴門市、12,13,14,15日の徳島市、16日は貞光の街角で写真撮影させていただきました。合計6日間、朝昼夜と"扇ぐ阿呆の目線"で阿波おどりを写せた事、多くの方々との出会いに感動いたしました。
展示する写真はその中のごく一部ですがデザイナー鶴田さんのパワーを頂き密度が上がった気がいたします。
内輪話ですが、そもそもは"扇ぐ阿呆の会"のメーリングリストのやり取りの中の新居さんのフリから出発しています。

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 いよいよ本番が近いのですが、
 来年に向けて、本番での資料集めや調査もしたいですよね。

 ちょっとズレるかもしれませんが、
 今まであんまり見たことのない、
 ライブ感、グルーブ感のある写真を残したいですね。

 原チャリの踊り子、すし詰めのバス、街のディテール、
 掃除とかする人、浴衣でホテルに消えていくカップル・・・(失礼)。

 なんか、来年、面白いものがつくれる気がします。

 幸田さん、お待たせしました! そろそろ、本番ですよ~。

 新居
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撮影者幸田はライブ感、グルーブ感って言葉に触発されまして迷う事なく撮影が出来ました。
暑い最中ではございますが是非ともご覧頂きたく案内させて頂きます。

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Design/鶴田幸久、Photo/幸田青滋

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▲▼実際の展示風景。両国橋南詰のこの"両国おどり広場"は無料の舞台となっていて、趣向を凝らした踊りの構成を間近で見ることができると"見る阿呆"にも好評な場所です。大きなパネルがステージの背景として街に溶け込んでいるような気がします。

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2005年阿波おどりグッズ完成しました!

今年は定番のうちわに加えて、Tシャツ・ポストカード・てぬぐいを作りました。
8/12、14、15の3日間、しんまちボードウォークパラソルショップにて販売。
手にとった感想など聞かせてくださいね。
*すべて阿波おどり実行委員会オフィシャルグッズです。

 

◆ う ち わ (1枚¥300・税込・郵送代別)

今年のうちわのテーマは「あやしい外国語」。
誰もが耳にしたことがある外国語のフレーズにちょっとしたエスプリを効かせて
阿波おどりを表現してみました。
この楽しいことば遊びを考えたのは、
『扇ぐ阿呆の会』が誇る名コピーライター新居さんです。
デザイン・写真・イラストと併せてお楽しみください。 

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◆ T シ ャ ツ (1枚¥2000・税込)

うちわのコピーの中でも新居さんが特に思いを込めて考えたという
「AWAODORI is OUR ODORI」のコピーをTシャツにしました(全6種類)。
このマルでもシカクでもない不思議な形は、
阿波おどりの踊り子さんが使う「うちわ」の形なのです。

Design/村上忠之、Photo/幸田青滋

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◆ ポ ス ト カ ー ド (1枚¥150・税込・郵送代別)

『扇ぐ阿呆の会』のスーパー★イラストレーター西山欣子さんの手による
ポストカード・全8種類です。
Design+Illustration/西山欣子、Copywriting/新居篤志

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◆ て ぬ ぐ い (1枚¥500・税込)

オレンジと黄緑という、元気が出る色を使ったてぬぐいです。
阿波おどりのおともにどうぞ。
上:オレンジ色のてぬぐい/Design+Illustration/西山欣子
下:黄緑色のてぬぐい/Design+Illustration/佐藤あすか
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これが2005年スタッフTシャツです

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関係者用の「阿波おどりスタッフTシャツ」。今年は鮮やかな水色です。
阿波おどり期間中、道に迷ったり困ったことがあったり、何か助けてほしいことが生じたら、
このTシャツを着ている人を探してくださいね。

Design/藤本孝明

「のんき連」のうちわに込めたもの

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03_2.jpgのんき連さんが僕たちに求めたのは、
新しい感覚の「うちわ」でした。
それ以上でもそれ以下でも無かったと思います。

でも、僕たちは、これを「チャンス」だと思い、
ある野望を掲げました。
阿波おどりの有名連、それも80周年を迎えた最古参の連の
ブランディングをできないだろうか、と。

僕たちは、とても興奮しました。
なぜ興奮するか、ピンと来ない方も多いと思います。
でもその理由は、簡単です。
阿波おどりとデザインは、ずーっとずーっと無縁だったからです。

03_3.gif興奮しつつ、いざ制作に取りかかると、
会の空気は重苦しいものになりました。
僕たちが抱えた命題は、例えるなら次のようなことです。
「地元にあり、江戸時代に創業した和菓子屋さんの
12代目のご主人が、『のれん』だけを新しくしたいと言っている。
創業当時の文化資産は、戦時中にすべて焼失。
ご主人は、伝統も新しさも表現したいと思っている。
さあ、どうするか?」

「伝統と革新」という対句は、言葉としては成立しても、
カタチにするのは非常に難しいものです。
ミニマル志向のモダンデザインが全盛の今ですが、
こういう作法を単純に阿波踊りに当てはめたら失敗するだろう、
とみんな感じていました。

メンバーで出し合った作品を、絞り込むのも一苦労でした。
最終的には、半分に絞って、伝統から革新のグラデーションを
8案で見せることにしました。

結果は、藤本氏が手掛けたものが選ばれました。
決定案はもちろん、僕たちが提出したプラン一つひとつに
とても感動してくれました。

僕たちは、このプレゼンを通じて、
400年の歴史を持つ阿波おどりの核心に、
またひとつ触れた気がします。
連員さんのうちわに対する絶大なこだわり、
ソフト資産の蓄積をどうおこなっていくべきか、
阿波おどりらしさとは一体何なのか・・・など。

いつか、「のんき連」さんの浴衣やはちまきや小物が、
僕たちが提案するデザインで染まる日が来ることを、
心待ちにしています。
今回のプレゼンは、その第一歩だったと信じています。

のんき連のみなさん、
僕たちに楽しい機会をつくっていただいて、
本当にありがとうございました。

新居篤志/文

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◎「扇げば、楽し、阿波おどり」扇ぐ阿呆の会 活動報告展
 日程:8月17日(水)-28日(日)
 場所:阿波おどり会館 2階