「のんき連」のうちわに込めたもの
のんき連さんが僕たちに求めたのは、
新しい感覚の「うちわ」でした。
それ以上でもそれ以下でも無かったと思います。
でも、僕たちは、これを「チャンス」だと思い、
ある野望を掲げました。
阿波おどりの有名連、それも80周年を迎えた最古参の連の
ブランディングをできないだろうか、と。
僕たちは、とても興奮しました。
なぜ興奮するか、ピンと来ない方も多いと思います。
でもその理由は、簡単です。
阿波おどりとデザインは、ずーっとずーっと無縁だったからです。
興奮しつつ、いざ制作に取りかかると、
会の空気は重苦しいものになりました。
僕たちが抱えた命題は、例えるなら次のようなことです。
「地元にあり、江戸時代に創業した和菓子屋さんの
12代目のご主人が、『のれん』だけを新しくしたいと言っている。
創業当時の文化資産は、戦時中にすべて焼失。
ご主人は、伝統も新しさも表現したいと思っている。
さあ、どうするか?」
「伝統と革新」という対句は、言葉としては成立しても、
カタチにするのは非常に難しいものです。
ミニマル志向のモダンデザインが全盛の今ですが、
こういう作法を単純に阿波踊りに当てはめたら失敗するだろう、
とみんな感じていました。
メンバーで出し合った作品を、絞り込むのも一苦労でした。
最終的には、半分に絞って、伝統から革新のグラデーションを
8案で見せることにしました。
結果は、藤本氏が手掛けたものが選ばれました。
決定案はもちろん、僕たちが提出したプラン一つひとつに
とても感動してくれました。
僕たちは、このプレゼンを通じて、
400年の歴史を持つ阿波おどりの核心に、
またひとつ触れた気がします。
連員さんのうちわに対する絶大なこだわり、
ソフト資産の蓄積をどうおこなっていくべきか、
阿波おどりらしさとは一体何なのか・・・など。
いつか、「のんき連」さんの浴衣やはちまきや小物が、
僕たちが提案するデザインで染まる日が来ることを、
心待ちにしています。
今回のプレゼンは、その第一歩だったと信じています。
のんき連のみなさん、
僕たちに楽しい機会をつくっていただいて、
本当にありがとうございました。
新居篤志/文
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◎「扇げば、楽し、阿波おどり」扇ぐ阿呆の会 活動報告展
日程:8月17日(水)-28日(日)
場所:阿波おどり会館 2階
2005年8月 1日 07:32 | カテゴリー: NEWS & 活動報告[2005] |
